こんにちは、エミリーです。 ブログ全体の目次
はじめに
去年R5の事例Ⅳ特訓🔥
— エミリー@まなび生産性向上 (@emily_study_) 2024年5月7日
37点→65点の生徒様もいらっしゃれば
55点→72点の生徒様もいらっしゃり、
足切り回避〜高得点狙いのメンバーが共存する空間でした🚢
受験生のボリュームとしては60点狙いが多いですかね
事例Ⅳ60点狙いの受験生が多いのかと思いきや、70点狙いの受験生が多かったのですね。失礼しました。多くの受験生が70点狙いなのだとすると、目標と実際の試験の点数分布だけでなく、界隈で見聞きする会話との乖離も感じました。
今回は「60点超え成功に必要なこと」に加えて、「70点超え成功に必要なこと」も書き残しておきたいと思います。
結論
ぶっちゃけ、「60点超え成功に必要なこと = 70点超え成功に必要なこと」であり、それは
- 表面的な公式暗記ではなく、そこで何が行われているかをそのまま立式する
- ミスを防ぐ飛躍なき筆考
- 同じミスをしないためのふりかえりと忘却対策
などのいつもお伝えしていることです。
ただ、そのレベル感が伝わっていないと感じるので、合わせて必要な捉え方もお伝えします。
60点超え&70点超え成功に必要なこと
表面的な公式暗記ではなく、そこで何が行われているかをそのまま立式する
CVPとNPVの公式は暗記するほどのことではありません。公式を暗記して公式に当てはめている人は、事例Ⅳの点数が伸びていません。事例Ⅳは公式当てはめでは解けない問題が出題されているからです。シンプルに以下を理解しましょう。
CVP
コストを変動費と固定費に分けることで、分けないよりも精緻なシミュレーションを行うことができる。
精緻なシミュレーションのために我々が勝手に(?)変動費と固定費に分解しているだけなので、「減価償却費って固定費に入れても良いんですね」というセリフはおかしい。
「じゃあなんだと思っていたのか?変動費だと思っていたのか?」
「特にどちらとも思っていなかった。減価償却費は減価償却費だと思っていた」
↑CVP理解していない人のセリフ
「変動費 = 変わる費用」と思わない方が良いです。例えば光熱費は夏と冬で「変わる」としても変動費ではなく固定費。変動費とは、売上が1個(1kg?1件?)増えると増える費用。
[問題]X1年は売上120万円、変動費30万円でした。売上が90%になったら変動費はいくらですか?
- 変動を理解している人
30万円 × 0.9
(売上が90%ということは変動費も90%だな) - 公式を暗記している人
120万円 × 0.9 × 30/120
(変動費=売上×変動費率。売上は120万円の90%なので108万円。変動費率は30/120 = 25%)
試験では「正解できれば正義」ではあります。ただ、事例Ⅳは公式当てはめでは解けない問題が出題される(こんなに簡単な問題ではない)ので、公式暗記では結局解けていないのです。
[問題]X1年は売上120万円、変動費30万円でした。売上が90%になったら変動費はいくらですか?
— エミリー@まなび生産性向上 (@emily_study_) 2024年5月8日
NPV
現在の100万円と1年後の100万円は価値が違う。
現在?万円を投資すると、1年後に?万円、2年後に?万円、3年後に?万円得られる。未来の数字もすべて現在の価値(=正味現在価値=NPV)に換算すれば、その投資が数字上、有利か不利かデジタルにジャッジすることができる。
*これも理解できていると尚良い↓
資本コスト5%ということは、「現在の100万円」=「1年後の105万円」(100×1.05)ということ。逆に、「1年後の100万円」=「現在の95.23万円」(100÷1.05)。
「÷1.05」=「× 1/1.05」 = 「×0.9523」←この数字が「現価係数」
いかがでしょうか?事例Ⅳで60点を超えるには、公式暗記ではなく、最低でも上記の説明が腹落ちできている必要があります。
ミスを防ぐ飛躍なき筆考
- 目の前の数字に飛び付かず見通しを立てる
- 暗考せず筆考する
ことで、ミスを防ぎます。
同じミスをしないためのふりかえりと忘却対策
人は同じミスを繰り返す生き物なので、ミス現場を特定し、現場検証を行い、同じミスが起こらないよう対策を立てます。
また、人は忘れる生き物なので、その対策をまなびノートに記録し、見返すことで、忘れないようにします。
このままだと60点超えできないふりかえりの例【重要】
掲載許可をいただき、惜しいふりかえりの例を共有します。例としてかなり良いので、自分のことだと思って真剣に読んでください。
R4 事例Ⅳ 第3問(設問2)←中古車のNPV
この方(Bさんとします)は、暗考ではなく筆考まではできていらっしゃいます。そのため、1回目のメモの時点で、「運転資本の増減」に❌が書かれており、事故現場の特定まではできていました。
ですが、2回目のメモを見ると、同じ場所で同じミスをしていて「💢完全にチェックモレ」と書かれていました。
そしてまなびノートには対策が書かれています。
1回目:在庫「運転資本」のチェックモレ
2回目:設問文上の運転資本(在庫)記載チェック重点的に
このメモとまなびノートを見て、みなさんはどう思いますか?
私は、「また同じミスをしそうだな」と感じました。
Bさんも「自分でもまた同じミスをしそうだと思う」とのことでした。
Bさんがやるべきこと
Bさんと会話を続けると、せっかく「事故現場の特定(どこが違うのか)」まではできていたのに、「現場検証(なぜ間違えたのか)」をしていなかったことがわかりました。
正解を見て「運転資本の増減 50万円 × 20台 = 1000万円 が漏れていた」という特定まではできていましたが、それで終わってしまっていました。
私「これは、緑線の箇所を見逃したということはわかっていますか?」
Bさん「わかっていませんでした…」←だから何回解いても漏れてしまうのです
この緑線「中古車販売台数1か月分の在庫投資が必要」が漏れていたことまで特定できるかどうかで、対策がだいぶ変わると思いませんか?
(この大きな違いがこの文字たちで伝わっているのか…?めちゃくちゃ大事な話をしています今)
Bさんの問題文には、わかりやすい数字にだけピンクの丸がついています。これは、問題文をきちんと読んでおらず、わかりやすい数字だけをピックアップしているのかもしれません。
事例1〜3でも見られるのですが、与件をしっかり読まず、最初に型を作って、そこに当てはまるキーワードだけを拾いにいく人がいます。それをやっている人はみなさんうまくいっていません。
事例4でも、最初に箱を作って、数字だけを拾いにいくやり方は漏れが発生します。そうではなく、設問に書かれていることを、立式するのです。
Bさんの話に戻ると、数字しか見ていなくて緑線のような説明を読み飛ばしていることがミス・漏れの理由なので、
- まずは、そのことを認識して
- それらを読み飛ばさないようにする
ことが必要です。そうしていく中で、「また読み飛ばしてしまった…」ということが何回か起きるでしょう。どのような表記を読み飛ばしがちなのか蓄積して、「こういう表記は読み飛ばさないようにしよう」とさらに認識する必要があります。もちろん、問題を解く直前にまなびノートを読んで、頻出ミスを頭の中に入れておいて、気を付ける仕組みも必要です。
- ×「運転資本のチェック(それが何かは不明)」
- ⚪︎「わかりやすい数字ではなく、説明文ベースの条件も存在する。それらを読み飛ばさないように設問文を上から順に読んでいく」
対策の解像度が違いますよね?(伝わってるんかこれ…)
緑線を特定できない場合は、質問すると良いでしょう。
「運転資本の増減 50万円 × 20台 = 1000万円が抜けてるようなのですが、問題文にそんなこと書いてありますか?どうしても見つけられず、教えてください」など。
対策がうまくいかない場合も、質問してみてください。
「〜〜のような、わかりやすい数字ではない条件をいつも読み飛ばしてしまうのですが、みなさんどうしていますか?何か工夫していることはありますか?」など。
このままだと70点超えできない捉え方の例【重要】
その上で、70点を狙うのであれば、70点超えできない捉え方についても認識しておいてほしいです。
「考え方は合っていた」←これです。
事例Ⅳでは、東大入試の数学のような「一見、考え方もわからない・解き方も思いつかない」という問題はありません。
「考え方は合っていた」←これはすごいことではなく、当然なのです。
その上で、ミスを防ぐ戦いをして、やり切れた人が70点を超えています。その温度感がわかっていないと、70点狙いの行動(=必要なミス対策)ができません。
以下の3人の感想を重く受け止めてほしいです。
①エミリーの例(85点)
個人的には、この問題の一番のひっかけポイントは(b)の1年目が改装工事によってキャッシュフロー半額になる点でした。途中まで半額にせず進めてたのでぶっちゃけ危なかったです。問題文の条件を改めて確認したときに気付けたので正直運が良かっただけかも…
↑本人「運が良かった」と感じるほど、80分ではギリギリの戦いなのです。それ専用の対策をしていない人に、幸運が訪れることはありません。
②みにまるさんの例(77点)
R5本試験事例Ⅳラスト5分で見通しに助けられたって話。
— みにまる@事例Ⅳ特訓講師×中小企業診断士 (@minimalgblog) 2024年4月26日
私この問題の答え最初30,000で書いてたんですよ。でも見通しにx-10,000を求めるところまで、書いてたから最後の見直しで間違いに気づけてすぐ直せました。#事例4特訓 で見通し書くことの重要性を教えてもらって本当に良かったと思いました。 pic.twitter.com/IjxcAcHZjs
③Uさんの例(72点)
試験中、CVPの問題を解いている時に、転記ミスによる計算ミスを発見できました。
事例Ⅳ特訓で解答のプロセスやミスの類型化と対策の訓練をした成果だと思います。
あのままミスしていたらCVPを落として恐らく合格できていないので、今考えてもヒヤッとします。
どうでしょうか、3人とも同じことを言っていませんか?公認会計士とかでない限り、事例Ⅳ高得点者とは、ミスとの戦いに勝利した人なのです。
知っている→できる
みなさんは今、事例Ⅳ60点超え・70点超え成功に必要なことを知りました。
次にこれらをできるようにしてください。
このブログ記事を読んで今「ふーん」と思ってくれたとしても、それだけではまたいつも通りの日常に戻ってしまいます。(定着率10%)
講義を聞いたとて、同じことです。(定着率5%)
事前に「CVPは金額(売上)の変動と量の変動があります」とどんなに説明しても、いざ問題を解いてもらって初めて理解できていないことが露呈します。「事前の説明を聞いた時は『そんなの当たり前じゃん』と思ってました…」講義を聞くだけではできるようにならないので、講義+宿題(withピアラーニング)で特訓しましょう
この5000文字のブログでも伝えきれない要点を凝縮した「できる」ようになれる場所、事例Ⅳ特訓5月版が今週の土曜日(5/11)から始まります!
5月の次は8月です。R5実績では5月組の方が有利でしたので、状況が許せば5月にご参加ください!
事例Ⅳ特訓
— エミリー@まなび生産性向上 (@emily_study_) 2024年5月4日
今年の残りは5月と8月。状況が許せば5月にご参加ください。去年実績からも早い参加が有利でした。 https://t.co/ITe9MOknSy
事例Ⅳ特訓🔥
— まなび生産性向上 (@manabi_forstudy) 2024年5月5日
✅最強の講師陣からの丁寧な指導
✅ピアラーニングの仲間と試験まで伴走できる
✅勉強の習慣づけができる環境が手に入る
いよいよ土曜日から開講です✨#中小企業診断士 pic.twitter.com/QwGM5tt8rT
2月参加者全員のアンケート→2月大公開アンケート
「大人の合宿」を一緒にやり抜ける方、お待ちしています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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