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— エミリー@まなび生産性向上 (@emily_study_) 2024年4月6日
はじめに
別記事「不合格の場合」でも予告していた件です。
アメトーークの話
まずは関係ない話をします。
2021年に放送されたアメトーークの「40歳過ぎてバイトやめられない芸人」にこんな芸人さんが出ていました。
「99.9%がバイトの収入」と、ほぼ芸人の仕事はなし。
(中略)
それでも芸人を続ける理由を「やめてしまうと、ただの45歳フリーター。続けることで、なにかのきっかけで人生が変わるかもしれないキップを握りしめてるような気がして。これを離したらダメだと思って、やめずにいます」と現実を語った。
『アメトーーク!』40過ぎてバイトやめられない芸人に「ギャラクシー賞もの」との声
私は「この芸人さんは芸人をやめるべき」と言いたいのではありません。
- この方が芸人としての行動をしているのかどうか知らないですし、
- 芸能界の仕組みも知りません。
「やめてしまうと、ただの⚫︎⚫︎になってしまうから、キップを手放せない」という考え方を教えてもらいました。
存在しないAさんの話
次に、架空の存在Aさんについて考えてみます。このAさんとは誰かのことでもなければあなたのことでもありません。
- Aさんは診断士試験の多年度生で、現状に満足していません
- わかりやすくこの1年の勉強時間を0秒ということにしましょう
- 試験の結果は、勉強時間0秒だったので当然不合格でした
このAさんが、「受験生であることをやめてしまうと、ただのxx歳のxxになってしまう。ずっと受験生でいれば、いつか合格して人生が変わるのではないかと思って、(勉強時間0秒のまま)やめずにいる」としたら、どう思いますか?
芸能界で売れることよりも、試験に合格することの方が「運」の要素が少なく、指標がはっきりしていると思います。指標=点数だからです。
その分、芸能界では「40歳過ぎてバイトしてるからこそアメトークに1回だけなら出れる」という事象は起こりますが、試験では「長年合格できてないからこそ合格させてみよう(?)」ということは絶対に起こりません。指標=点数だけで合否が決まります。
このAさんは、受験生で居続けるべきでしょうか?受験生を辞めるべきでしょうか?余計なお世話でしょうか?(正解は余計なお世話)
受験生で居続ける場合
今の考え方のまま=勉強時間0秒のままでいつか合格する日は永遠に来ません。ですが、受験生でいれば「ただのxx歳のxx」という満足していない現状を直視せず現実逃避することができます。
何かのきっかけでいつか「このままじゃダメだ」と気付いて、考え方と行動が変わる日が来るかもしれません。そしたら合格する可能性がゼロから少しずつ増えていきます。
受験生を辞める場合
今の考え方のまま=行動しないままで受験生を辞めてしまうと、そこにあるのは「ただのxx歳のxx」という満足していない現状だけです。
もしかしたらその現実に向き合うことで「このままじゃダメだ」と思って行動できる日が来るかもしれません。その取り組みは試験勉強かもしれないし、それ以外のことかもしれません。
Aさんの戦略
つまり、Aさんは「行動しない」という状態が変わらない限り、受験生で居続けようが受験生を辞めようが現状は変わらず、受験生で居続けた方が現実逃避できる分、良いのだと思います。
もう少しAさんの話をしようか
Aさんは受験生を名乗っていながら、なぜ0秒しか勉強できないのでしょうか。
(架空の設定だから0秒はさすがにだけど、全然勉強していない受験生はいつの時代もどこの試験にもいます。診断士界隈は多いのかな?)
それは、人間とはそのような矛盾を抱えた生き物であり、例えばいつもの「裏の目標」や「こちこちのマインドセット」という概念で説明することができます。
上の図で言うと、行動するように変わること(右の列)で得られる⚪︎のエリアが、100%確実ではないことが大きいのかもしれません。
- 合格の可能性向上(絶対に合格できるとは言っていない)
- 現状向上の可能性(絶対に向上するとは言っていない)
で、今までもうまくいかなかったし、がんばってがっかりするのもつらいし、Aさんの視界では「行動しないまま受験生で居続ける」は実はベストな選択なのかもしれません。
こうなってしまうのは、マインドセットがしなやかではなくこちこちというのもそうだし、
- 「(失敗→ふりかえり→改善)の繰り返しの先に成功がある」と知らない
- ふりかえりをしていないか、ふりかえりが下手
なのかなと思います。
Bさんの話
さて、Aさんは勉強時間0秒なので合格見込み0%でしたが、
ではAさんの条件から勉強時間を多少増やした架空のBさんはどうでしょうか?
さすがに0秒ではないが、本気ではやっておらず、やってる風だとしたら?
見かけ上の勉強時間はあっても、その時間、点数が上がることをしていないとしたら?
たくさん時間があったはずなのに試験直前まで全然勉強せず、直前期に焦ってちょっとがんばって、でもやっぱりダメで…というのを毎年繰り返しているとしたら?
・・・
実在する受験生の話
ほとんどの受験生は合格するために受験活動をしているので、ほとんどの人には関係ない話です。
ですが、勉強時間0秒まではいかずとも、合格のための行動をせず、受験生というステータスに執心してダラダラ受験している人、あなたの近くにはいませんか…?(怪談風)
状況別に考える前進状況
記事タイトルである「受験をやめることがむしろ前進になる」とはどんな状況なのか、ブログなりの一定の答えを提示しながら出口に向かいたいと思います。
ここまで出てきた中で言うと、まず、この図の左上から右下に移行する場合は「やめる&前進」ですね。
ただ、飛躍している(右→下、下→右と1つずつステップを踏まない)ので、発生確率で言うとそんなに高くないんじゃないかな…わからん。
次に、ここからは、合格できていない状況別に考察していこうと思います。
とある人の点数をいつもの方程式で分解します。
試験本番の点数 = スタートの点数 + 量 × 質
つまり、
- スタートの点数が低い(青い人)
- 量がほぼゼロ(足りてない)
- 質がほぼゼロ(足りてない)
というのが、合格できていない理由として挙げられます。地獄の複数選択可。
1)スタートの点数が低い場合(青い人)
スタートの点数が平均と比べて低いというのは、これまでの人生で積み重ねてきた読解力・論理的思考力が平均より低いということかなと思います。
その現実が見えておらず、自分に合っていない意味ないことをしていた人が、
その現実が見えるようになって、
- (前者)診断士試験の点数を上げるために、自分に必要な意味のあることをし始めるか、
- (後者)「赤い人や黒い人と比べてそもそもスタートが低い自分が合格するのはもう数年かかるだろう。診断士は目的ではなく手段でしかなく、自分をSWOT分析してみて、他のこの強みを生かした別の道を進んだ方が良さそうだ」などと考えて診断士を撤退する
ことは、どちらも前進だと思います。「現実が見えてない→見えるようになった」という変化なので。ということは後者は「やめる&前進」ですね。
※SWOT分析せずの撤退はあんまりおすすめしません。
強み弱みの話で言うと、ロジック不要で生きていけるくらいの強みがあれば別ですが、うちらのような凡人にとって、ロジックが通じることは事例Ⅲでいう「納期遅延しない」くらいの前提条件であり、試験を読み解く程度のロジックは身につけて損はないと思います。
試験はロジックなんです
— エミリー@まなび生産性向上 (@emily_study_) 2024年3月6日
「自分、フィーリングで生きてるんで」
人生を感覚で生きるのはご自由にどうぞ👍
論理的な思考が出来ないと合格は難しいし
診断士になれても山子先生の言う「それってあなたの感想ですよね」提案しかできません😌
試験を読み解く程度のロジックは身に付けて損はないと思う😌
さらに、診断士試験は、知識は浅く広く、考え方や思考は深く、「小さいものの戦い方」が学べる試験です。この資本主義の世界において、役に立つ内容だと思います。ポジショントークだと思いますか?私は日々、役立つ内容だと感じて毎日を生きていますよ。
SWOT補足
補足①
弱みをがんばっても弱みが強みになることはないので、基本的には強みを伸ばすことに集中するべきです。
ただ、そこそこの中小企業・そこそこの凡人は、放置できないほどの弱み(事例Ⅲ 納期遅延レベル)は克服しておくのが良いと思います。
納期遅延が許されるレベルの天才(↔︎凡人)というのは、フワちゃんとか、DJ松永とか、そういう人のことだと思います。
補足②
また、ちょっと話変わりますが、「他の強みがあって、勉強だけをしたことがなかった人」は、勉強の成長スピードもめちゃくちゃ早いです。
- 過去、別の領域でふりかえりしてきた、ふりかえりが上手
- 「(失敗→ふりかえり→改善)の繰り返しの先に成功がある」と知っている
のだと思います。
要は「自分の強み弱みとかごちゃごちゃ言ってないで診断士くらいがんばりなさい」と言っています。
2)量がほぼゼロの場合
状況別の話に戻ります。時間が確保できないのは
- 精神的な問題
- 優先順位の問題
この2つに分けられます。この2つ以外で時間が確保できないというのは「奴隷である」ということになるからです。(もしこの日本に奴隷の人がいたらごめんなさい、3つ目の問題です。)
精神的な問題
やらなきゃいけないと思っていても、やれない。やりたくない。ついダラダラしちゃう、スマホしちゃう、ゲームしちゃう、テレビ見ちゃう、お酒飲んじゃう。
「性弱説」という考え方があり、人は弱いのが自然な状態で、仕事や勉強をがんばるのは不自然な状態だそうです。だからやる気とかモチベとか「気持ち」に頼るのではなく、「習慣化」することが大切だそうです。その話はまた後日しましょう(いつ…)
優先順位の問題
2大「優先物」は「仕事」と「家庭」ですが、これが「優先順位の問題である」と気付いていない人は言い訳が多いですね。
- 仕事が忙しくて勉強する時間がない
- 子どもがいるから勉強する時間がない
いや、さすがにわかりますよ、社会人として、父として母として、たしかに忙しいですよね。
でも、奴隷でない限り、これらは全て自分が決めている優先順位の問題なんですよ。
まなび生産性向上の個別指導の初回オリエンテーションでは、「職場の方やご家族の方は、受験することを知っていて応援してくれていますか?」という質問をさせていただいています。受験することを知らせて応援してもらう交渉すらせず、仕事を言い訳にして勉強しない人は結局合格していません。
「仕事が」ではなく、「あなたが」仕事を優先する選択をしているんです。
- リモートワークだと通勤時間分が節約できるが、自分は出社すべきだと思い込み、自分はハードワークなので勉強できないと言い聞かせて毎日過ごす。
→上司に相談したら何も問題なく、出社すべきというのは自分の思い込みだった。 - フリーランスなので一度でも仕事を断ったら次から発注してもらえないのではと思い込み、来た仕事を全て受けるようにしている。試験前に大量の仕事を引き受けてしまって、気付いたら勉強しない日々が続いていた。
→そもそも人のリソースは有限なので増え続けたらいつかは断らないといけない。
仮に、仕事上で何らかの不利が生じるとしてもですよ、それは自分が「仕事上の不利 vs 勉強上の不利」を天秤にかけて選んでいるということです。
不利にならないよう、
- 日頃から信頼貯金を貯めておく
- win-winになれるアサーティブな交渉をする
ことも必要です。それらをめんどくさがる/やらない/スキル低い人が「仕事は減らせないものなのだ」と言い聞かせて、勉強をしないことの言い訳に使っています。
いや、わかりますよ、仕事とか子どもとか大変ですよね。(2回目)
ただ、本気で勉強している人は本当に時間ないとき「悔しい!勉強したい!」っていう心の叫びが溢れています。一方で、言い訳に使っているだけの人は「仕事が〜」「子どもが〜」って永遠に言っているというか。ちょうどいい言い訳を見つけているというか。こちこちマインドだと「仕事忙しかったから合格できなくても仕方ない」って言える言い訳がありがたい存在にもなってしまっているんですね。
自分が選択している、優先順位の問題だと気付いている人は、どんなに仕事が長時間でも言い訳せず少しでも時間を見つけて勉強されています。
みんな大なり小なり事情があって、「あなたは大変なんですね、うん、じゃあ合格!」とかないじゃないですか。もし本当の本当に時間が確保できないなら受験することを選ぶべきじゃないですよ。受験することを選ぶのも自分です。
その裏返しで、「優先順位の問題である」と気付いているからこそ、受験の撤退 or お休みを選択されている方もいます。「家族を優先したいから」「仕事を優先したいから」
私はこれも前向きな選択、「やめる&前進」だと思います。
気付いている場合、その人の選択がなんであれ(受験するもしないも)良い選択になるのではないでしょうか。
気付いていない場合、気付くまでずっと言い訳をし続けるのではないでしょうか。
3)質がほぼゼロの場合
質=生産性がゼロというのは、意味のないことをしているということです。
「まなび生産性向上」しましょう!
正しい勉強の全体像はこちら
この中でも、一番大切なのは「ふりかえり」です。
ふりかえりによって、「解けなかったはずの世界線」から「解ける世界線」へ移行することこそが点数が上がる行為=まなびです。
点数を上げるふりかえりについては
- このブログでも散々口酸っぱく言っているし、
試験勉強とは「できなかった理由の深掘りと対策立案」である<理由>
試験勉強とは「できなかった理由の深掘りと対策立案」である<やり方>
ふりかえりの大切さを訴える理由
シン・試験勉強とは「出来なかった理由の深掘りと対策立案である」 - これからも言うし、
※点数が1点たりとも上がらない暗記逃げ
ブログネタ投票数順にアップしていきます!(たぶん)
— エミリー@まなび生産性向上 (@emily_study_) 2024年4月6日 - 月刊企業診断の連載でも言っているし、
- 「重要だが上手な人と下手な人の差が大きい肝要な部分」なので、
上手な人がそれをマンツーマンで教える「まなび生産性向上」を始めているし、 - 会社でも大切にしているし、
もう本当にこの話しかしてないんじゃないか…と思うほどなのですが、今回は初めて紹介する本の話をしてみます!
THE POWER OF REGRET!後悔のパワー!
「振り返るからこそ、前に進める」というのも良いですね〜
- 後悔は、人間だけができる行為。
- 後悔は、その時の気分は沈むが、将来の意思決定や行動の質の改善につながる。
なるほど。
そんな「長期的には有益だけど短期的にはつらい後悔」を、なるべくつらくないようにする3つのステップが紹介されています。
自分のことだと冷静になれない方は、「私は」という一人称ではなく「エミリーは」のようにどこか他人事のようにふりかえると良いらしいです。なるほど。
質がほぼゼロという状態を変えるには、まずは「ああ、今やっていることはムダだったのか…」という悲しい現実に気付き、認めなければなりません。その時に、自分の魂をちょっと飛ばして(?)「まあそういうこともあるよね。人間だもの。」という気持ちで次に進むことが受け入れるコツなんだと思いました。
「やめる&前進」の件に話を戻すと、
- (理由)質が低いから→(結果)受験をやめる
という状況がわからなかったですね…。何か思いついたら教えてください。
結論
「受験をやめることがむしろ前進になる人」とは、
- 行動しない受験生→行動する別の活動家になる人
- 「赤い人や黒い人と比べてそもそもスタートが低い自分が合格するのはもう数年かかるだろう。診断士は目的ではなく手段でしかなく、自分をSWOT分析してみて、他のこの強みを生かした別の道を進んだ方が良さそうだ」などと考えて診断士を撤退する人
「自分の強み弱みとかごちゃごちゃ言ってないで診断士くらいがんばりなさい」
- 「優先順位の問題である」と気付いているからこそ、家族や仕事を優先したくて受験の撤退 or お休みを選択する人
以上の人たちなのではないかと、このブログなりの答えとしたいと思います。
あーーーー長かった!
ここまで(ついてこれました…?)お読みいただきありがとうございました。
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